「また仕事か……」
「昨日はあんなにやる気があったのに、今日はなぜか何もしたくない」
こんなことを繰り返してきたのは、わたしだけじゃないと思います。
わたしはHSS型HSPの精神科看護師パパです。
看護師になって十数年、急性期から精神科へ転向し、今も現場に立ち続けています。
HSS型HSPという特性を知るまで、わたしは自分のモチベーションの波を「意志が弱いせい」だと思っていました。でもそれは違った。
HSS型HSPならではの「仕組み」があったんです。
この記事では、HSS型HSPの特性を理解したうえで、モチベーションが長続きする仕事への向き合い方を3つお伝えします。

HSS型HSPが仕事でモチベーションを失いやすい理由
刺激を求めるHSSと、刺激に疲弊するHSPが同居している
HSS(High Sensation Seeking)は「刺激や新しい体験を強く求める」傾向のことです。一方でHSP(Highly Sensitive Person)は「刺激に人より深く反応し、疲弊しやすい」特性を持っています。
この2つが同居するHSS型HSPは、こんなサイクルに陥りがちです。
- 新しい仕事・やりがいに強く惹かれて飛び込む(HSSの衝動)
- 深く関わりすぎてエネルギーを使いきる(HSPの消耗)
- 燃え尽きて急激にやる気を失う
- また刺激を求めて次の何かに飛びつく……
このループ、心当たりありませんか?わたしは看護師になったばかりのころ、まさにこれでした。
精神科特有の「成果が見えにくい」問題
急性期看護と比べて、精神科は「目に見える回復」が少ない現場です。
手術が成功した、傷が治った——そういう達成感が得にくい。
HSS型HSPは感受性が高いぶん、「自分は役に立てているのか」という問いに敏感です。
成果が見えにくい環境では、モチベーションを自分で作り出す力が特に必要になります。
HSS型HSPの特性を「武器」に変える3つの向き合い方
① 「なぜ働くか」を言語化する
モチベーションには大きく2種類あります。
- 外発的動機:給料、評価、他者からの承認
- 内発的動機:好奇心、やりがい、自分の価値観に沿った行動
心理学の研究では、内発的動機のほうが長続きしやすいとされています。
HSS型HSPは特に「自分の価値観と仕事が一致しているか」に敏感です。
ズレていると、どれだけ給料が良くても消耗するだけになってしまいます。
わたしがやってみて効果があったのは、「なぜ自分は看護師をしているのか」を紙に書き出すことでした。
「患者さんの声を聞けるから」「精神的に苦しい人の気持ちがわかるから」「子どもに背中を見せたいから」——どんな小さな理由でもいい。
言語化することで、モチベーションの根っこが見えてきます。
やる気が出ないとき、その言葉に立ち返ると「あ、そうだった」と気持ちが落ち着きます。
② 刺激を意図的にコントロールする
HSS型HSPが「仕事に飽きた」と感じるとき、実は問題は仕事そのものじゃないことが多いです。
「同じ刺激の繰り返し」に飽きているだけなんです。
精神科の日常業務はルーティンが多い。
でも、「観察の視点」を変えるだけで、同じ業務が全然違って見えてきます。
- 今日のカンファレンスで「この患者さんの強みはどこだろう?」と考えながら参加する
- 与薬のルーティン中に「この薬の作用機序、ちゃんと説明できるか?」と自問する
- 患者さんの表情の微妙な変化を「昨日と今日でどう違うか」意識して観る
HSSの好奇心を「外に向けた刺激探し」ではなく、「目の前の仕事を深掘りする好奇心」に転換するイメージです。
これだけでルーティン業務がぐっと面白くなります。
③ 回復の時間を罪悪感なく取る
HSP特性がある人は、普通の人より多くのエネルギーを仕事で使います。
これは「根性が足りない」のではなく、神経系の仕様です。
それなのに多くのHSP看護師は、「疲れた」と感じることに罪悪感を持ちます。
「みんなだって疲れてるのに」「自分だけ弱い」——そう思うんですよね。わたしもそうでした。
でも、回復しない状態で無理に働き続けることは、長期的には職場にとっても、家族にとっても、患者さんにとっても損失です。
セルフコンパッション(自分への思いやり)という心理学の概念があります。
他人に優しくするように、自分の疲れや弱さにも「そうだよね、大変だったね」と声をかけてあげる感覚です。
休日に何もしない時間を作る。ゲームをする。子どもと遊ぶ。それは怠けじゃない。HSS型HSPが持続可能に働くための必須メンテナンスです。
わたしが実践して変わったこと
正直に言うと、以前のわたしは仕事でも家庭でも「完璧にやらなきゃ」という思考が強かったです。
精神科に異動してから、患者さんの回復が見えにくいことに焦りを感じ、何度も「自分は向いていないんじゃないか」と落ち込みました。
でも、HSS型HSPという自分の特性を知り、「なぜ働くか」を言語化し、回復を意識的に取るようにしてから——モチベーションの波が小さくなりました。
完全にゼロになったわけじゃないけれど、「やる気が出ない」ときの落ち込み方が変わった。以前は「もう看護師やめたい」まで行っていたのが、「今日はちょっと回復が必要な日だな」と受け止められるようになったんです。
パパとしての自分も変わりました。仕事のことを家に持ち込む量が減って、子どもと遊ぶ時間が「充電」になっていると実感できるようになりました。
まとめ|HSS型HSPは「モチベーションが不安定」なのではなく「エネルギー管理が繊細」なだけ
HSS型HSPがモチベーションを失いやすいのは、意志が弱いからでも、看護師に向いていないからでもありません。
刺激と疲弊のサイクルを知らずに、対処法なしで働いてきたからです。
今日お伝えした3つを、まずひとつだけ試してみてください。
- ✅ 「なぜ働くか」を紙に書いて、見えるところに貼る
- ✅ 仕事中の「観察視点」を意識的に変えてみる
- ✅ 休日の回復時間を「罪悪感なし」で取る
特性は変えられないけれど、特性との付き合い方は変えられます。
HSS型HSP看護師パパとして、わたしはこれからも試行錯誤しながら発信していきます。

もし今の職場環境そのものが合っていないなら
働き方を見直しても、職場の人間関係や夜勤の負荷がきつすぎる場合は、環境を変えることも立派な選択肢です。

コメント